血清尿酸値が基準値を超えていたら、いつ痛風の発作が起こっても不思議ではありません。尿酸値が高いと言われたら、尿酸値を下げる対策を講じて、痛風の予防対策をしましょう。高尿酸血症・痛風の原因の尿酸のもとはプリン体で、プリン体は暴飲暴食・遺伝体質・ストレス・運動不足・激しい運動・肥満などで増えてしまいますから、尿酸値を下げるには、これらをできるだけ避けることになります。尿酸値が高いと言われたら、生活習慣の改善が大切になります。食事療法、飲酒制限、運動の推奨が高尿酸血症の生活指導の中心になります。食事療法では、適正エネルギーの摂取・プリン体の過剰摂取制限・尿を酸性化を促がす食品の制限、十分な水分補給が指導されます。運動については、血清尿酸値に影響せずに高尿酸血症に合併しやすい病気を改善するために有酸素運動が推奨されます。
■尿酸値が高いと言われたら:尿酸値を下げる日常の心得
○肥満を解消。食事の全体量を減らしてカロリーを抑えます。
○プリン体が多い食品を控えます。
○アルコール飲料を控えます。禁酒原則。休肝日を。。。特にプリン体を多く含むビールは控えましょう。
○アルカリ性食品を積極的に摂ります。尿をアルカリ化する野菜を積極的に食べましょう。
○水分を十分に摂取します。尿酸を体外に排泄するのに大目の水分が必要です。
○軽い運動をします。ウォ-キングなどの有酸素運動は尿酸値を上げず、痛風の人に多い高血圧などの合併症にも有効です。運動性高尿酸血症に注意。
○自分にあったストレス解消法でストレスを緩和します。
尿酸値が高いと言われたら
初めての痛風の痛み
初めての痛風の痛みを経験したときは、その激痛に驚くかもしれません。そして、激しい痛みで病院どころではないかもしれません。ですが、できるだけ早く内科か整形外科を受診してください。その痛みが痛風の痛みであるならば、適切な鎮痛療法を施さないと、つらい数日間をすごすことになります。健康診断や人間ドッグで尿酸値が高いと言われたことがある、血縁者に痛風・尿酸値が高い・尿路結石・腎臓疾患の人がいる、という場合は、その痛みは痛風発作の症状の可能性があります。過去に同じような痛みを経験していて、痛みが現われる前の日などに、痛い患部がむずむずしたり、ぴりぴりしたり、といった前兆があるようならば、まず痛風発作でしょう。ですが、自己判断は禁物です。早期に医師に相談して病気の診断をしてもらってください。痛風発作では、アスピリン系の薬はかえって痛風の症状を悪化させてしまいますから、鎮痛剤の使用はせずに病院を受診しましょう。痛風発作を何度も繰り返すうちに、痛風発作の症状も強くなり、発作の間隔も短くなっていきます。痛風の症状がなくなっても、痛風が治ったわけではありません。痛風を放っておくと、痛風の基礎疾患の高尿酸血症の合併症も進行します。初めて痛風の痛みを経験した時が、高尿酸血症を改善し痛風を予防する治療に真剣に取組む時が来たと認識しなければいけない時です。
痛風発作時の対処方法
尿酸値を下げる対策を講じて痛風の予防をしていても、痛風発作が現われたら、どうしたらよいでしょう?痛風発作時の対処としては、痛風発作は急性の関節炎ですから、痛風発作の治療の基本は炎症を抑えることになります。先ず患部を冷やして安静するのが第一です。尚、高尿酸血症の薬治療で尿酸降下薬を服用していて痛風発作を起こした場合は、自己判断で薬の服用を中断したり、薬の用量を増減することなく、できるだけ早く医師に相談してください。また、尿酸降下薬の飲み忘れや暫らく薬を服用していないで痛風発作を起こした場合は、痛風発作の痛みと炎症が治まるまで、尿酸降下薬の服用はしてはいけません。慌てて尿酸降下薬の服用を再開するとかえって発作症状が悪化することがあります。いずれにせよ、必ず早めに主治医の診察を受けることが大切です。痛風発作の最中は尿酸値があまり高くない検査結果のこともありますが、薬の服用に関しては医師の指示に従い、怠らない注意が必要です。
■痛風発作時の対処方法:応急処置と注意事項
○患部を冷やす。(冷湿布、冷たい水で絞ったタオル、氷を入れたビニール袋で患部を冷やします。痛みを感じるほどに冷やす必要はありません。)
○患部を心臓より高くする。
○患部を安静にする。(患部のマッサージは逆効果です。患部に負担がかからないように動きます。)
○症状が治まるまで禁酒。
○症状が治まるまで入浴は不可。(入浴は逆効果です。風発作の症状を悪化させます。どうしてもというなら、シャワーで我慢。)
○鎮痛薬を用いずに、専門医を受診。(アスピリン系の服薬は発作症状がひどくなりますから、使わないほうが良いです。)
痛風なら軽い有酸素運動
高尿酸血症・痛風では、運動療法自体が血清尿酸値を下げるような直接的影響は見られないものの、高尿酸血症・痛風に合併しやすい生活習慣病の予防や改善に良い影響があると考えられます。高尿酸血症・痛風の人は肥満気味の人が多く、肥満解消に運動療法は効果的です。高尿酸血症・痛風の運動としては、尿酸値を高める無酸素運動や激しい運動は避けて、軽い有酸素運動が良いとされています。高尿酸血症・痛風ではきつい運動はかえって尿酸を上昇させてしまうことから、他の病気に比べて弱めの運動を行う必要があるといわれています。どんな運動でどの程度の運動が良いか、適切な運動については個人差がありますから、医師に相談することをおすすめします。軽い有酸素運動とは、ウォーキング・水中歩行・軽いエアロビクスダンス・サイクリングなどです。息が切れるような激しい運動ではなく、うっすらと汗をかく程度の運動です。適度な運動は、新陳代謝を高め、免疫機能を高めて、ストレス解消にもなります。高尿酸血症・痛風の運動で注意しなければならないのは、運動中と運動後の十分な水分補給です。水分補給のコツは、一度にまとめて大量に飲むのではなく、小まめに水分補給をすることです。また、痛風発作が起こっている場合やアルコールを飲んだ後は運動は禁止です。なによりも、高尿酸血症・痛風に限りませんが、運動療法の効果は、継続することで発揮されます。無理せずに日常生活に取り込みましょう。
尿phをチェック
尿は健康のバロメーターです。高尿酸血症や痛風が心配なら、尿phの状態のチェックしましょう。尿pHの状態は日によって違います。尿pHは、食事や運動など日常生活に大きく左右され絶えず変動しています。通常、尿pHは弱酸性で透明です。尿が濁っている場合は、尿phが強い酸性状態で、高尿酸血症や痛風にとって悪い状態です。酸性食品(肉や魚など)に偏った食事では酸性になりやすいです。アルカリ性食品を積極的に摂ることで、本来の尿phに戻すことが大切です。尿の状態をチェックする方法としては、病院で尿検査をしてもらわなくとも、市販の尿pH試験紙で簡単に測定することもできます。病院にいく時間がないという人には、尿pH試験紙は便利なグッズといえます。尿pH試験紙は薬局で購入できます。日頃から血清尿酸値を調べて、高尿酸血症や痛風の予防対策に役立ててください。健康な人の尿pHは平均6.0前後です。尿の状態が継続的に極端な酸性やアルカリ性を示す場合は、何かしらの疾患の可能性がありますから、医師の診察が必要と考えられます。
■尿pHが酸性(pH5.5以下)で考えられる病気や障害:痛風(高尿酸血症)、糖尿病、腎炎、飢餓、発熱、脱水症、下痢、慢性肺疾患、アルコール中毒、腎結核など
■尿pHがアルカリ性(pH7以上)で考えられる病気や障害:尿路感染症(腎盂炎、膀胱炎、尿道炎など)、過剰換気症候群、アルカリ剤の過剰摂取など
※尿pH試験紙による自己検査結果だけで自己判断するのは危険です。病気の診断は医師の総合的判断に委ねましょう。
痛風発作の季節・時期
痛風発作は季節に関係なく、年中起こる危険性があります。季節や時期によって痛風の発作が起きやすい原因に傾向が見られます。痛風になりやすい季節は、夏季が最も多く、次いで秋冬です。暑い夏の季節は発汗によって尿酸値が上がり、尿酸結晶の析出は低温で起こります。また、痛風発作は食事や飲酒といった日頃の生活習慣が大きく影響するところから、暴飲暴食に陥りやすい年末年始や春も痛風の発作が起きやすい時期として注意が必要です。季節や時期による痛風発作が起きやすい傾向を考慮して高尿酸血症・痛風の予防対策をしましょう。痛風の発作を経験していなくとも長年高尿酸血症ならば痛風予備軍ですし、痛風発作の経験者で何も予防対策をしていないならば痛風が再発しやすい状態です。高尿酸血症・痛風の予防対策をしましょう。
■痛風発作と季節・時期:春の痛風発作
春は、新人歓迎・送迎会・花見といった行事など、意外とお酒の席の多い季節です。また異動や転居など新しい環境の中でストレスも溜まりやすい時期です。この季節は夏季・年末年始に次いで痛風の発作が起きやすい季節・時期のようです。
■痛風発作と季節・時期:夏の痛風発作
夏は最も痛風発作が起きやすい季節・時期です。盛夏にむけて7月頃から痛風発作が増えます。暑さで体内の水分は汗として体内に排出されますが、発汗では尿酸は殆ど排出されません。結果、血中の尿酸の濃度が高まり、尿酸値が上がります。
■痛風発作と季節・時期:秋の痛風発作
夏に大量の汗をかいて尿酸値が高めの状態が続き、秋に入って痛風発作を起こすことがあります。また、味覚の秋、食欲の秋は高尿酸血症・痛風には好ましくない食材もふえてきますから、暴飲暴食には注意が必要です。
■痛風発作と季節・時期:冬の痛風発作
冬は、寒さによる血行不良で、痛風発作を起こしやすい状態です。プリン体いっぱいの冬の鍋物、運動不足、などが痛風発作の引き金になります。年末年始の暴飲暴食には注意が必要です。
夏は痛風発作に注意
夏は痛風発作に注意しましょう。季節に関係なく、痛風発作は年中起こる危険性があるのですが、夏は痛風発作の危険が最も高まる季節です。盛夏にむかって7月頃の時期に痛風の患者が増えるといわれています。夏に痛風発作が多い一番の理由は、発汗です。汗をかくことで体温調節するのですが、汗をかくと体内の水分が失われ、尿量が減り、汗に含まれる尿酸はほんのわずかなため、血清尿酸値が高くなります。暑い夏の時期は、どうしても大量の汗をかいてしまいがちです。大目の水分補給が痛風の予防と対策になります。尿量の減少は尿路結石の原因にもなりますから、夏の水分補給は重要です。ただし、汗をかいたからといって果糖を含むジュースや炭酸飲料のがぶ飲みは止めましょう。ビールのがぶ飲みは論外です。水分補給には水・麦茶・ノンカロリーのミネラルウォーターなどがよいようです。水分摂取の仕方に注意しましょう。夏の季節に注意するのは水分補給だけではありません。春から夏にかけて食卓にのぼるカツオ・イカ・タコなどの魚介類や、そら豆・や枝豆などの豆類、更にはビールといった夏とは切っても切れないプリン体を多く含む食品やアルコール飲料があります。夏の痛風発作の予防対策のポイントは、水分摂取と食生活の注意です。夏の水分不足を秋にまで引きずって、秋になってから痛風の発作が起きないようにしましょう。痛風が多い夏を過ぎても安心できません。尿酸値が高いと言われている人ならば、秋の季節にも注意が必要ということです。
